4.異文化コミュニケーションにおける笑いの機能と表出の解明

代表者
王可心

プロジェクトの目的

 本プロジェクトは、パラ言語情報の一つである「笑い」に着目し、異文化コミュニケーションにおける笑いの機能と表出のパターンを解明することを目的とする。音声コミュニケーションにおいては、言語情報だけでなく、笑いなどの非言語的手段によっても話者の感情や意図を伝達している。しかし、笑いの表出や解釈は文化によって異なり、それが誤解や摩擦の原因となることも少なくない。そこで本研究では、母語の異なる話者による三者自由会話を使用し、異なる文化背景を持つ話者間のやりとりや接触場面において、笑いがどのように生じ、どのように理解されているのかを分析する。具体的には以下の3点を解明し、異文化交流における円滑なコミュニケーションの実現に貢献することを目指す。 
(1)笑いの機能:会話中の笑いにはどのような話者の感情・意図が含まれているか。 
(2)笑いの表出と機能の関係:異なる機能を持つ笑いはどんな表出のパターンがあるか。 
(3)異文化環境における笑いの知覚:母語の異なる相手が笑いをどのように受け取っているか。