6. バスケットボールのカルチュラル・スタディーズの確⽴に関する実証的研究

代表者
余 玟欣(国際文化学研究推進インスティテュート学術研究員)

分担者
松本 淳也(国際⽂化学研究科・博⼠後期課程)

プロジェクトの目的

 前年度のプロジェクトの成果に基づき、今年度はバスケットボールプロリーグ(NBA、WNBA、Bリーグ、Wリーグなど)を対象として、選⼿のメディア表象に焦点を絞った研究を⾏う。本プロジェクトではバスケットボールが単なるエンタテインメントにとどまらず、そこにどのような物語を読み込むかによって、様々な社会的現実がまさに構築される舞台として機能していることを実証する。たとえば、コートで⽣み出されたあるプレーヤーの動作は特定の撮影⽅法や編集によって特定の意味を帯びて全世界へ発信される。⼀⽅で、発信された情報は額⾯通りの意味で理解されるとは限らず、視聴者にはそれぞれの社会的背景に合わせて情報を独⾃に解釈する余地が残されている。本プロジェクトはこのようなメディアスポーツにおける物語の⽣成過程の実態解明に、様々な媒体を対象としたメディア分析の⼿法で迫り、⽇本(東アジア)における実証的バスケットボール研究の新たな地平を開くことを⽬指す。